金剛峯寺からのお知らせ
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令和6年12月9日(月)、金剛峯寺2件11棟が正式に重要文化財に指定されました。
指定されたのは以下の2件11棟です。◆文化財の概要◆
①高野山の深い歴史を伝える金剛峯寺檀上伽藍の格式高い堂舎群(近世以前/寺院)
金剛峯寺 9棟
・御影堂
・西塔
・山王院拝殿
・山王院鐘楼
・准胝堂
・宝蔵
・大会堂
・愛染堂
・三昧堂高野山開創以来、1200 年以上にわたり金剛峯寺の中心として連綿と保持されてきた壇上伽藍の堂舎群。弘法大師空海の構想を遵守しつつ、中世における経済的基盤の確立に伴い充実した伽藍は、度重なる火災により焼失と復興を繰り返したが、近世末に再建された現諸堂の多くは創建時の規模や形式を概ね踏襲する。空海の真影を祀る御影堂は住宅風の優美な堂宇で、内陣壁面に12面の高僧像を描き、厳粛かつ格式が高い。壮大な規模を誇る西塔は、真言密教の教義を具現した建物で、内部を極彩色で荘厳し、木造の大型多宝塔として極めて希少。これらに加え、真言宗に典型的な三間四方の規模を持つ愛染堂や准胝堂、三昧堂、五間規模の大会堂、山王院拝殿と鐘楼など現存する諸堂は、壇上伽藍の往時の景観を現在に伝え、歴史的に価値が高い。
②巧みな技術で建設された金剛峯寺の中心をなす混構造の巨大な堂塔(近代/宗教)
金剛峯寺金堂及び根本大塔 2棟
・金堂
・根本大塔高野山開創以来、1200 年以上にわたり連綿と保持されてきた金剛峯寺壇上伽藍の中核をなす堂塔。金堂は昭和7年の再建。設計は建築家武田五一と建築史家天沼俊 一。耐火のため鉄骨鉄筋コンクリート造とした主体部を木部で覆い、伝統的な木造寺院建築にみせる先駆的な大規模堂宇で、天沼による造形は様々な時代の意匠を折衷する。根本大塔は大型の多宝塔で、昭和 12 年の再建。武田と天沼による設計。文献や礎石の実測から創建時の姿を目指した先進的な復元建物。鉄骨鉄筋コンクリート造に木造を取り合わせて伝統的な形姿に整え、高さ 48mに及ぶ巨大な駆体を実現した構法は、金堂をさらに洗練させたもので、高い技術力が認められる。
詳しくは 文化庁ホームページのインターネット版官報号外第285号をご覧下さい。