金剛峯寺からのお知らせ

高野山真言宗からのお知らせ

Notice

  • お知らせ

    2022.04.26

    ウクライナの事態に関する宗務総長声明

      標記の件につきまして、平和の実現に向け前進していくことを願い、宗務総長名にて声明を公表いたします。

    ウクライナの事態に関する声明

      2月24日に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、2ヶ月を経過し、状況は一層深刻さを増しています。攻撃によって市街が破壊され、兵士だけでなく、子どもを含む多数の一般市民が犠牲となっていること、また、数百万の人々が国外に逃れ難民としての生活を余儀なくされていること等が報道されています。

      私たちは、想像を絶する被害の実態を知るにつけ、ウクライナの人びとの悲しみ苦しみを思い、胸の痛まない日はありません。

      このような攻撃は、国際間の平和的なあり方を定めた国連憲章及び戦時における捕虜や民間人の保護を義務づけた国際人道法に違反しており、到底許されるものではありません。

      釈尊は不殺生の教えによって、いのちの大切さを説かれましたが、この教えは非暴力の考えと表裏一体をなす東洋の平和的な精神として私たちの中に息づいています。

      宗祖弘法大師は、『十住心論』の中で「よく衆生のために多く利事を求め、施作するところあれば兵仗を用いず、法をもって治下して天下安楽なり。外には敵国の畏れなく、内には陰謀の畏れなし」として平和のうちに世を治めることを第一とされました。

      私たちは、このような平和を何よりも大切にする教えにもとづき、世界平和をめざす国連憲章と関連する国際法が誠実に守られ実行されることを強く願うとともに、一刻も早く停戦が実現し、平和が訪れるよう、心からの祈りをささげます。

    2022年 4月 26日

    高野山真言宗 宗務総長 今川泰伸

     
    ウクライナの事態に関する声明